視力検査が終わった後に聞かれるこの2択。
答えているけれど一体何の確認をしているのか知っていますか?
眼鏡やコンタクトレンズを合わせるときに問われることがほとんどだと思います。
一体何の検査なのか、原理も含めて解説していきます。
赤緑検査(red-green test)
早速ですがこちらの画像をご覧ください。
見覚えがある人も多いですね。通常は片目ずつ隠して右眼と左眼それぞれの見え方を問います。
左右ともに赤が濃かったり片方は緑の方がはっきり見えたり、でも何の検査かは聞かずに終わってしまい『今の答えでよかったのかな……?』と漠然とした不安が残る方もいると思います。
小さい頃の管理人もその1人でした。質問しても「大丈夫だから気にしないで」と一蹴……
それ以降詳しく質問できずに眼科の勉強をして初めて謎が解けたのです。
少し話が逸れてしまいましたが、上記の検査は「赤緑検査(red-green test)」と呼ばれるものです。
見たままの名前で分かりやすいですね。
眼に対してレンズの度数があっているかの確認
簡潔に説明すると
・赤側の◎が濃くハッキリ見える ⇨ 低矯正(眼に対して弱い)
・赤側の◎も緑側の◎も同じくらい ⇨ 眼に対してちょうど良い
・緑側の◎が濃くハッキリ見える ⇨ 過矯正(眼に対して強い)
というのを調べています。
ですので、緑側の◎の方がハッキリ見える場合は眼に対して強すぎる度数
=そのままの度数の眼鏡やコンタクトレンズを使用すると眼に負担がかかってしまいます。
そのため度数の調整が必要となりますので、見えた通り教えてくださいね。
赤緑検査の原理
何を調べているか分かったところで、もっと詳しく知りたい人向けに
この検査はどういった原理に基づいているのかを説明していきます。
” 赤と緑に書いてある◎ ” という簡単な検査で何故わかるのでしょうか。
ここで重要となるのは色の波長です。
光は波の性質を持っており、山から山までの距離を波長といいます。
この距離は色によって距離が異なります。
そのため色によって目に届くまでの波長も変わってくるのです。
白い光を基準として、
緑の方が波長が短いため網膜(物を見て認識する場所)よりも手前で結像し
赤の方が波長が長いため網膜よりも後ろで結像するのです。
私たちは網膜で物を認識するため、網膜により近くで結像している色の方がハッキリ見えます。
赤緑検査はこの原理を利用しています。
普段見ている自然の光は緑と赤の間に位置しているため、緑と赤の◎がほとんど同じように見える状態がベストです。
緑の◎がハッキリ見える状態は緑の波長が網膜に1番近い=自然の光が網膜よりも後ろにあるため過矯正。
赤の◎がハッキリ見える状態は赤の波長が網膜に1番近い=自然の光が網膜よりも手前にあるため低矯正。
このような理屈となっています。
現場では緑と赤が同じくらい、または赤の方がハッキリ見える状態であれば良いとしています。
これは、低矯正であっても視力が出ていたり不便を感じていなければ目への負担とはならないためです。
まとめ
眼科や眼鏡店で行う赤緑検査。
これは適切な度数かどうかを判断するために実施しているのです。
緑の方がハッキリ=過矯正
赤の方がハッキリ=低矯正
過矯正の場合は度数の調整が必要となります。
場合によっては当日の処方に時間がかかってしまう可能性がありますが、目に負担のかからない度数決定が大切なので
見えた通りに教えてくださいね。